芸能人にプライバシーはある?家族の行事を雑誌に掲載された二宮和也さん、怒りをあらわに。「プライバシー侵害」とは。

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写真週刊誌『FLASH』にご家族の七五三参りの写真が掲載されたことに対して
嵐の二宮和也さんが2024年11月2日、Xにその思いを投稿しました。

「芸能人にプライバシーは無い」と思しきかつての時代を経て、
今や堂々と「プライバシー侵害!」を訴える二宮さんの発信には、
多くの共感と応援のメッセージが寄せられたのでした。

今回は、有名人のプライバシーの今昔や「プライバシー侵害」とは?について、
また、そもそも芸能人にプライバシーはあるのか、ないのか、等について考察していきたいと思います。

二宮和也さん、家族のプライベート写真を盗撮・公開される

冒頭で「盗撮」という言葉が用いられていることに、二宮さんのただならぬ怒りを感じずにはいられません。
この写真週刊誌は、ご本人の許可なく撮影した写真を掲載・発売してしまったようですね。

こちらの投稿には、たくさんの共感と励ましの言葉が返信されていました。

『二宮くん…二宮くんのその気持ちは当たり前だよ…盗撮は絶対ダメだしご家族やご家族と過ごす二宮くんの時間を勝手にこんなことする権利誰にもないよ』
引用:https://twitter.com/nedoco_1102/status/1852629694392521083

『タレントさんはマスコミとは持ちつ持たれつなのかもしれませんが、是非毅然たる程度で臨んでください!! みんな応援しています!!』
引用:https://x.com/11teacher/status/1852679632795127981

多くの返信が寄せられていましたが、大半が二宮さんの主張に同調する内容であったといえます。
二宮さんのファンの間では、彼のプライベートは世間晒されるべきではない、写真週刊誌が間違ったことをした、と考える方が多いのだな、と感じました。

芸能人にプライバシーが無かった時代

現代では二宮さんのように、プライベートを勝手に社会に公開されたことに対して「NO!」を表明する有名人の方を見かける機会も多くなったように思われますが、かつては、もはや当たり前のように(?)芸能人のプライベート情報が世間にさらされていたようです。

私も「昔は芸能人の自宅の住所や電話番号が雑誌に載っていた」など
テレビ番組やうわさで見聞きしたことがありますが、
1980年代の国民的アイドルグループ「おニャン子クラブ」の渡辺美奈代さんが
ラジオ番組で話しされていた内容は、衝撃的すぎました。

屋上にファンの方がお住まいになられてたんです。
最上階はマンションのオーナーさんが住んでいたんですが、なんか一週間ぐらい足音がするというので見に行ったら、段ボールで立派なお家が建てられていて、ガスコンロで自炊もされてたみたいで、もうみんなびっくり。
マネージャーさんとオーナーさんとで警察に行って、連れて帰っていただきました。

引用:「自宅マンション屋上にファンがダンボールハウスを…」おニャン子クラブで一躍スーパーアイドルになった渡辺美奈代の「おうち事件」が全部ヤバい

ストーカー事件がたびたび取り沙汰される現代では考えられないノーガード

と戦慄するもつかの間、、、
一方で、憧れの人の自宅住所を知ることができたおかげで、後にお茶の間の人気者になれた!
というのが志村けんさん。

「僕、すごく助かったのは(ザ・)ドリフターズの付き人になるのに、今みたいに学校がないから、いかりやさんの住所を見つけて行きましたもん」

引用:かつては芸能人名鑑に自宅住所記載…志村けんが「すごく助かった」思い出を語る

・・・。

そもそも「プライバシー」などという言葉がまだ世間に浸透していない時代。
芸能人の個人情報が世間で簡単に入手できたことが良いとか悪いとかではなく、
ただただ『そういう時代だった』し、それによるトラブルも恩恵もあった、ということなのでしょう。

「プライバシー侵害」とは

では、「プライバシー侵害」が、どのように定義されているのか見てみましょう。

公開された情報が以下の3つの要件にあてはまる場合、
プライバシーの侵害に該当する可能性があります。
1. 私生活上の事実、または事実と受け取られる可能性のある事柄であること
2. 1の事実が、一般的な感覚を基準として考えると、公開をしてほしくないであろうと認められる事柄であること
3. 1の事実が一般の人にまだ知られていない事柄であること(非公開であること) 

引用: プライバシー侵害とは|プライバシー侵害の基準・事例・対処法

私生活のことなど世間に公開していない個人情報や知られたくない情報を勝手に公開すると、プライバシー侵害にあたるようです。

芸能人にプライバシーはある?

「プライバシー侵害」とは、を理解した上で冒頭の二宮さんの件を考えてみると、
明らかにそれに当たる、不当なプライバシー暴露だ!という気もしますが、
そもそも芸能人、有名人にプライバシーはあるのでしょうか

このテーマは実に賛否両論あり、「ある」派「ない」派どちらの考えも
『なるほど…。』と思えてしまう、なかなか白黒つけがたいところがあります。

この問いに関する賛否がまとめられた以下2つのサイトより
いくつかの意見を抜粋&引用させていただきますので、
みなさんもぜひこの機会にご自身のお考えと照らし合わせてみてください。
(さらにご興味のある方は、ぜひそれぞれの引用の中身もじっくり読んでみてくださいね。)

引用:フリーアナウンサー・神田愛花『“芸能人のプライバシー”について考えた』

引用:著名人の「プライバシー」とは…。芸能人、政治家のプライバシーを報じることについて専門家が議論

---芸能人にプライバシーは『ない』もしくは『どちらともいえない』派の考え

フリーアナウンサー・神田愛花さん:

芸能人も人間なので、取材とはいえ精神的にダメージを与えるような行為はよくないと思う。
 ~中略~
一方、元々報道機関で働いていた身としては、報道の自由は保たれるべきだとも思う。芸能人は公人ではないが、言動が一般社会へ影響を与える存在だ。よって公道や不特定多数の人が出入りする飲食店などで、突然取材をされたり隠し撮りをされたりするのはある程度仕方がないと思う

芸能人の社会的影響力を考えると、プライベートが晒されてしまうのはある程度仕方がない
とお考えのようです。

社会学者・古市憲寿さん:

アスリートと違って、芸能人は自分で望んで表に出ることを選んだ人だと思います。
 ~中略~
一方で、最近は「有名税」というものが、あまりにも上がりすぎているのかなと。昔と比べて誰もがカメラを持っていて、SNSにアップロードできる時代で、ちょっとしたことも全てが周知になってしまいすぎる。
有名になることと、それで払わなきゃいけない対価があまりにも乖離(かいり)しすぎて、エンターテインメントという世界の未来を考えると、どうなのかなとは思います。

SNSの普及によって芸能人のプライベートが晒されすぎているのでは?と問題提起しつつも、
やはりある程度は仕方がないというお考えですね。

東海大学・水島久光教授:

「芸能人」というキャラクターはどういった存在なのかを考えたときに、つまりメディアとともに有名になった人たち、例えば「歌手」「演劇の役者さん」は、そういった切り方じゃないじゃないですか。

ですからメディアの中で有名になった人ということを考えると、ある程度メディア的な常識、習慣の中で判断されても仕方がないと、お互いに了解をしていると思うのです。

メディアを介して有名になったのだから、メディアの常識、慣習が求めるならば、プライバシーが晒されることも容認するべきでは?というお考えのようです。

---芸能人にプライバシーは『ある』派の考え

フジテレビ系『ワイドナショー』出演者たち:

③自分から私生活を発信するのはいいが、なぜ週刊誌が勝手に拾って発信するのか。ネタをパクられているのと一緒だ。

【プライベートを晒される=ネタをパクられる】とは!
とっておきのネタになる!と思っていたら、近くで見ていた赤の他人がSNSですでに暴露していた、なんてことがあれば残念すぎますね。

④“報道の自由”と言うが、昔と今とでは違う

前述したような世間の「プライバシー」に対する考え方の変化というのは、このテーマを考える上で忘れてはいけない視点なのかもしれません。

皆同じ人間で道徳がある。逆に記者のお子さんの写真を晒すぞと言ったら、嫌がるでしょ? だから歩み寄ってほしい。

人からされて嫌なことは自分もするな、という考えですね。

まとめと考察

芸能人にプライバシーは『ある』派『ない』派の意見を見てきて、
みなさまはどのようにお考えなられましたでしょうか。

両者とも「芸能人」そのものが社会の中でどういう立場なのか、という『プライベートを晒される側』の属性・性質部分にフォーカスした内容だったので、
ここでちょっと視点を変えて、『それを受け取る側』つまり、私たち一般人、世間側について考察してみたいと思います。

前述の渡辺美奈代さんの例に見られるように、かつての熱狂的なファンは、芸能人側の気持ちや都合などお構いなしにグイグイと押し入っていくようなところがあったようですが、
今は「推し活」なる言葉が生まれ、ファンと芸能人との間に良い距離ができたように思われるのです。

冒頭に紹介した二宮和也さんのX投稿に対するコメントも、二宮さんに共感し、いたわる内容が多くみられました。
ファンはあくまで「ファン」であり、その方の芸能活動を応援している応援団であり、
私生活までわき目も降らず押し入り、監視したい!知りたい!というような熱狂はもはや下火なのではないでしょうか

『人に見られることが仕事』の芸能人がプライベートを主張しても
「そうだよね。」「世間に知られたくないこともあるよね。」と、それを受け入れ見直そうとする社会になってきていることは、人類の意識の進化だよなーと思いました。

「プライバシー侵害」の問題は、法律などで規制するというよりは
個々人の意識の変化、そして社会全体の空気の変化によって、その時代に適したかたちで落としどころを見つけていくテーマなのかもしれません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日も素敵な一日をお過ごしください☆

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